温泉で自律神経を整える！４つの整う理由と自宅でもできるリラックス入浴法
最近、なんとなく不調が続いているなと感じてはいませんか？
なんだか調子が悪いなと思って病院に行ってみると、「自律神経の乱れからくる不調」や「自律神経失調症」などの診断を下されて、なんだかよくわからない…どうすれば治るの？ と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
自律神経の乱れを整えるには、ズバリ、リラックス・リフレッシュすることです。
大分県の別府温泉には、心身の不調を感じる方が温泉に入りながら療養する「湯治」の文化がいまだ根強く残っています。
実は、あたたかいお湯に浸かることそれ自体が、自律神経の乱れに非常によい効果を与えてくれるんです。
さらに、温泉では自宅のお風呂では得られない効果も期待できるので、自律神経を整えるのに温泉はうってつけなんですよ。
今回は、温泉に浸かることで自律神経が整うとされる4つの理由と、温泉ではもちろん自宅のお風呂でも実践できる自律神経を整えるリラックス入浴法をご紹介します！
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そもそも、自律神経とは
自律神経とは、私たちの身体を動かしている末梢神経のうちのひとつです。
末梢神経は意思によって身体の各部を動かす「体性神経」と意思に関係なく刺激に反応して身体の機能を調整する「自律神経」に分けられます。暑いときに手で仰ぐのは体性神経、汗が出るのは自律神経の働きです。
この自律神経は、交感神経と副交感神経という逆の働きをする2つに分かれています。交感神経は身体を活発に動かすときに働き、副交感神経は身体を休めるときに働きます。これらが互いにバランスを取りながら身体の状態を調節していますが、このバランスが崩れることがあり、その原因として、不規則な生活によって自律神経が興奮し続けたり、ストレスによる刺激、更年期におけるホルモンの乱れ（更年期障害）、先天的要因などが挙げられます。
つまり自律神経とは、心臓を動かす・汗をかくなど、私たちが意識できない部分で普段行われている体の働きを調節してくれる神経のこと。
興奮・緊張をつかさどる交感神経と、リラックスしたときに働く副交感神経の２つを合わせて自律神経と呼びます。
緊張したときに心臓がドキドキして汗をかいたり、リラックスして呼吸がゆっくりになるのは、この自律神経の働きで起こることなんです。
自律神経の働きが乱れると、夜になっても緊張して眠れなくなったり、逆に日中にだるくてやる気が出ない・なんだか無性に不安になるなどの精神的な症状や、めまいや動悸がする・おなかの調子が悪く下痢や便秘になるなどの身体的な症状など、心身共に不調が出てきます。
これを解消するには、ストレスの解消、睡眠や運動習慣などの生活リズムを整えること、女性であればホルモンバランスを整えることなどが効果的とされています。
温泉で自律神経が整う4つの理由
温泉に限らず、あたたかいお湯に浸かる入浴は健康に良い習慣とされています。
加えて、温泉では気分的なリフレッシュ効果も期待できるため、温泉に入ることで自律神経をしっかり整えてリラックスすることができるんですよ。
それでは、温泉が自律神経を整えてくれる４つの理由を解説していきましょう
温熱効果
温泉に入って体をあたためることで血管が広がり、全身の血流が良くなるほか、汗をかきやすくなります。
血液は私たちの身体の必要な場所に酸素や栄養を届けてくれるほか、疲労の原因となる乳酸を始めとした体に不要な毒素や老廃物を運び出す役割があるため、 体があたたまることで不要な老廃物を汗と一緒に体外に排出しやすくなり、疲労感の解消につながるんです
また、３７～４０℃くらいのぬるめのお湯に浸かることで、体の緊張が程よく解けてリラックスした状態になります。
これは体温に近い温度のお湯であたたまることで副交感神経が活発になるからで、この状態で温泉の広い浴槽で手足を伸ばしてくつろぐと、全身の筋肉がほぐれて身も心もリラックスした状態になれますよ。
逆に、４２℃以上の熱めのお湯に入ると交感神経が活発になり脳が興奮している状態になります。
なんだかやる気が出ない・ぼんやりしてしまうなどの不調が気になっている方には良いのですが、ストレス過多が原因で自律神経が乱れている方は、逆に体に負担がかかってしまうので、控えた方が良さそうです。
２．水圧効果
温泉に入ることで全身に水圧がかかることになり、それが筋肉をほぐしたり、内臓を刺激して活動を促したりするマッサージの役割を果たしてくれます。
この効果で筋肉がほぐれてリラックスできる他、血行促進にも良い影響を与えてくれるんですよ。
陸上では心臓から送り出された血液を、下半身から上半身に送り返すために重力に逆らう必要があります。
このとき脚の筋肉の動きが血液を押し出すポンプの役割を果たしているのですが、お湯の中では水圧で筋肉が刺激され、ポンプとしての働きを助けてくれます。
その結果血液の循環が促進され、先ほども書いたような疲労感の軽減やデトックス効果が期待できますよ。
３．浮力効果
水中では浮力と呼ばれる上向きの力が加わるため、体にかかる重力が小さくなり、普段よりも体が軽くなったように感じます。
温泉に浸かっていると体から不要な力が抜けてリラックスできるのは、陸上で加わっている重力のストレスが軽くなるからなんですね。
さらに、体を支えている膝や腰などの関節部にかかる負担もお湯の中では小さくなるため、普段関節の痛みを感じている人はそのストレスも軽減されるんです。
日々の生活の中で無意識に体に力が入っている人や、体の節々に痛みを抱えている人は温泉に入ることで脳に余計なストレスがかからなくなり、心身ともにリラックスすることができますよ。
４．転地効果
日常から離れて旅行や遠出をすると、なんだか気分がリフレッシュすることってありますよね。
これはいつもと違う景色や空気、音やにおいなどに触れることで脳が良い刺激を受け、自律神経のバランスが整うためです。
この、普段と違う環境での気分転換が転地効果と呼ばれるものです。
温泉地という普段とは違う環境で、すがすがしい空気や温泉独特の香りを感じたり、露天風呂から見える絶景を楽しんだりすることで、日常のストレスから離れてリフレッシュすることができます。
また、過度のストレスは免疫力を弱めますから、ストレスから離れてリフレッシュすることで免疫力の向上も期待できますよ。
日常から離れることでリラックスできるわけですから、この効果は日帰りや1泊2日など短期の旅行よりも、湯治などで長期間温泉地に滞在したときの方がより良い効果が期待できます。
おうちでできる、自律神経を整える入浴方法
もちろん温泉の効果はあくまで一時的なものですから、本格的に自律神経を整えたい方は、温泉地に宿泊しながら温泉療法を続ける湯治をするのがおすすめです。
でもあまり長期間家を空けられないし、お金もかけたくない…という方も多いですよね。
そんな方におすすめなのが、自宅のお風呂でもできるリラックス入浴法です。
基本的なポイントさえ押さえておけば、自宅でも、旅先のお風呂でもどこでも実践することができるので、「なんだか調子が悪いな」と感じた日はぜひ気軽に試してみてくださいね。
①40℃以下のぬるめのお湯に浸かる
温熱効果の説明でも書いたように、37℃～40℃程度のお湯に浸かることで副交感神経が活性化してリラックスできます。
また、ぬるめのお湯に20～30分程度じっくり浸かることで、体の表面だけでなく芯からあたたまることができるので、夏場は血行促進による疲労回復や夏バテ予防、寒い季節には湯あがりの寒さのストレスを軽減することができますよ。
寒い季節に体調を崩しがちな方や、夏はシャワーでサッと済ませてしまいがちな方はぜひ試してみてくださいね。
②熱めのお湯と冷たい水で交互浴
最近、健康やストレス解消に良いとしてサウナが人気ですが、熱いお湯と冷たい水の交互浴をすることでサウナで「ととのう」のと似た効果を得ることができますよ。
なお、こちらの入浴法は体に負担がかかりやすいため、風邪などで体の弱っている方や高齢の方、心臓が弱い方は控えましょう。
交互浴のやり方はサウナと似ていて、以下の要領で行います。
①入浴前にコップ一杯の水で水分補給をしてください。
入浴中は汗をかきやすいので脱水症状に気を付けましょう。
②42℃くらいの少し熱めのお湯に浸かるか、シャワーで全身にお湯を浴びましょう。
目安時間は２～３分ですが、熱いのが苦手な方は無理のない範囲で。
③水風呂がある場合は水風呂へ。ない場合は、水道水をシャワーや洗面器などを使って30秒～1分程度浴びていきます。
水に触れるときは、まずはつま先など心臓から遠い場所から始めましょう。
冷たさが気になる場合は、全身で浴びなくても、腕や足だけでも大丈夫です。
④体の冷えに気を付けながら数分間休憩します。
汗をかいている場合は、この時に追加で水分補給するのも良いかもしれません
この②～③を数回繰り返すことで、サウナと同じように自律神経を整える効果が得られます。
これは熱いお湯や冷たい水に触れることで交感神経を、熱さや冷たさから解放されるときに副交感神経をそれぞれ刺激しているからで、刺激を交互に繰り返すことで自律神経の反応リズムを整えることができるんです。
また、熱いお湯や冷たい水に触れることは体にとってストレスになりますが、そのストレスから解放されたときにいわゆる幸せホルモンであるセロトニンやオキシトシンなどが脳から分泌されるため、開放感やふわふわとした気持ちよさを感じることで日常のストレスの解消にもつながります。
なんだかやる気が出ない、気分がすっきりしないなどでお悩みの方は試してみてはいかがでしょう。
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