別府八湯の見どころとおすすめ温泉8選【後編】
温泉郷として知られる大分県の別府温泉は、通称「別府八湯」とも呼ばれるように地域によって多彩な特徴を持っていて、温泉の性質や特色もそれぞれに違っています。
例えば、八湯のなかでも特に有名な「鉄輪温泉」では一般的によく知られる「湯けむりが立ち昇る温泉街」の景色が見られますが、
この景色は同じ別府市内でも他の地域ではあまり見られません。
また、観光客が多く訪れる「鉄輪温泉」や「別府(北浜)温泉」に対して、「浜脇温泉」や「亀川温泉」は地元の方が多く利用する小規模な温泉施設が多く、
湯の花小屋と言われる別府ならではの施設が見られるのは「明礬温泉」だけなど、その地域によって温泉地としての表情も様々です。
そのため、下調べなしで来てみたら思っていたような観光ができなかった!と困ってしまう観光客の方も少なくありません。
そこで今回は、みなさんに別府八湯にはそれぞれどのような特色があるのか知っていただくために、
別府市にある8種類の温泉郷の地域性やおすすめの温泉について詳しく説明していきますよ。
別府観光に行ってみたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にして旅行のイメージを膨らませてみてくださいね。
Table of Contents
そもそも、別府八湯とは
大分県別府市は日本一の温泉源泉数と湧出量を誇る温泉郷です。
温泉の性質や地域がもつ温泉文化の特色によって、市内を8つの温泉郷に分けることができ、それら8つをまとめて、別府八湯と呼んでいます。
ただし、別府八湯という呼び方が定着したのは実はごく最近のことで、1996年(平成8年)以降のこと。
平成8年8月8日8時8分8秒に当時の観光産業研究会が「別府八湯勝手に独立宣言」を提唱して以来、別府観光におけるキャッチコピーのように広く使われるようになり定着したそうです。
現在では、別府の豊かな温泉の恵みに感謝し、より温泉に親しむために様々なイベントで盛り上がる「別府八湯温泉まつり」や、別府市内外の選び抜かれた温泉施設に入浴して温泉道名人の認定を目指す「別府八湯温泉道」など、様々なイベントや活動に別府八湯の呼び名が使われており、地元民はもちろん観光客にもなじみ深いものになっています。
今回は別府八湯のうち、明礬温泉、鉄輪温泉、観海寺温泉、堀田温泉の4つをご紹介します。
残りの4か所は前編の記事にてご紹介していますので、良ければ併せて読んでみてくださいね。
それでは、各温泉郷の特色と、スタッフが独断で選んだおすすめ温泉を紹介していきましょう。
明礬温泉
明礬(みょうばん)温泉は、別府市街地から少し離れた伽藍岳という山の中腹にある温泉街です。
明礬とはずばり、温泉成分が結晶化した「湯の花」のこと。
かつて皮を加工する際や薬として活用されていたミョウバンを湯の花から精製したことから、明礬温泉エリアでは江戸時代から「湯の花小屋」と呼ばれる施設を利用して人工的に明礬(湯の花)を製造・採取していました。
現在ではここで製造された湯の花が薬などに使用されることはありませんが、明礬温泉の湯の花製造技術は国の重要無形民俗文化財にも指定されており、職人さんの手によって連綿と湯の花づくりは続けられているんですよ。
また、明礬温泉は湯の花小屋が建ち並ぶ景観が評価され、この後紹介する鉄輪温泉とともに「別府の湯けむり・温泉地景観」の名称で国の重要文化的景観に選ばれています。
小屋の中でどのように湯の花が作られているか見学できる施設もあるので、明礬温泉を訪れた際はぜひ見に行ってみてくださいね。
このエリアの温泉の特徴としては、皮膚疾患に効果があるとされる白濁した硫黄泉が多く、中には美肌効果の高い「泥湯」に入ることのできる温泉もあります。
明礬温泉郷のおすすめ温泉
別府温泉保養ランド
国内でも珍しい泥湯に入ることのできる温泉施設です。
日帰り入浴はもちろん宿泊もでき、湯治のために長期で泊まる方もいるんですよ。
泥湯は様々な病気に効果・効能があるとされるほか、泥に含まれるミネラルと保湿能力のおかげで美容効果も抜群。
全身つるすべの美肌を手に入れることができます。
ただし泥は天然のものなので、日によって両手ですくえるほど沈殿していたり、逆にかき集めないといけないほど少なかったりと量に差があります。
たまたま行ってみたら全然泥がなかった!という場合もあることを頭の隅においてくださいね。
露天の泥湯は男女混浴ですが、屋内には男女別の小さめの泥湯&コロイド湯と呼ばれる内湯があるので、さすがに混浴は恥ずかしい…という方もしっかり温泉を楽しむことができます。
住所 | 〒874-0843 大分県別府市明礬5 |
アクセス | 別府駅より車で約25分 |
営業時間 | 9時00分~20時00分 |
定休日 | 年中無休 |
料金 | 大人:1,500円 小学生:600円 5歳児以下:350円 |
駐車場 | 200台 |
お問い合わせ | 0977-66-2221 |
HP | 別府温泉保養ランド |
鉄輪温泉
鉄輪(かんなわ)温泉は、別府市街地と明礬温泉との中間にある、いまだ湯治場の雰囲気を残す温泉街です。
別府観光といえばおなじみの「地獄めぐり」のスタート地点ともいえる場所で、別府温泉を象徴する光景としてよく目にするあちこちから白い湯けむりが立ち昇る街並みはこの鉄輪温泉に行くと見ることのできる景色なんですよ。
古くは地面や岸壁の裂け目から高熱の蒸気がもうもうと立ち昇るいわゆる「地獄地帯」だった場所なのですが、一説にはお坊さんとして修行の旅をしていた一遍上人(いっぺんしょうにん)がこの地を湯治場として最初に整備したとされています。
豊かな温泉蒸気を利用した郷土料理「地獄蒸し」は、おいしいのはもちろん調理の仕方も新鮮でとても楽しいので、別府を訪れた際はぜひ体験してみてくださいね。
鉄輪温泉郷のおすすめ温泉
ひょうたん温泉
別府の老舗温泉ながら常に進化を続ける大人気の温泉施設。
通常のお風呂の他にも、打たせ湯、露天風呂、砂風呂、蒸し湯などさまざまな種類のお風呂を一度に楽しめる、アミューズメント施設のような楽しさがある温泉です。
施設内では休憩ができる畳スペースやベンチのある中庭、お食事処もあるため、文字通り1日中のんびりと過ごすことができますよ。
さらに、ひょうたん温泉には鉄輪名物の地獄蒸し料理が堪能できる「地獄蒸しキッチン」まで併設されているので、鉄輪温泉の魅力をすべて一度に楽しみたい!という方には特におすすめですよ。
住所 | 〒874-0042 大分県別府市鉄輪 159-2 |
アクセス | 別府ICから車で10分 別府駅からバスで25分 |
営業時間 | 9:00~25:00 |
定休日 | 年中無休 |
料金 | 大人(13歳以上):¥780 |
駐車場 | 無料 約80台 |
お問い合わせ | 0977-66-0527 |
HP | ひょうたん温泉 |
亀川温泉
亀川(かめがわ)温泉は、別府市の最北端に位置する温泉街です。
先ほども登場した一遍上人が九州に上陸した地点と言い伝えられていて、現在も大分と関西をつなぐフェリーの発着港があるなど別府の海の玄関口になっています。
前編で紹介した浜脇温泉と同じく、かつては非常ににぎわっていたエリアですので、古くから営業している老舗の温泉施設が多い地域になっています。
また、亀川にある別府競輪場は日本で唯一、場内に温泉がある珍しい競輪場になっています。
競輪ファンの方は観戦のついでにお湯に浸かってさっぱりしてみてはいかがでしょう。
亀川温泉郷のおすすめ温泉
別府海浜砂湯
絶景のオーシャンビューと爽やかな海風に癒されながら砂風呂を楽しむことができる場所です。
砂湯は屋外ですが、簡易的な屋根もあるので小雨程度であれば営業していることも多いです。
人気の場所なのですが電話での予約は受け付けていないので、場合によっては待ち時間が
あるかもしれません。
そんなときは、砂湯の近くにある無料の足湯に浸かって自分の番が来るまでのんびりとすごしていましょう。
ちなみに多くの温泉施設ではタトゥーや入れ墨を入れている方の入浴をお断りしている場合が多いですが、こちらの砂湯は浴衣を着て入浴するため、タトゥーなどのある方の利用も大歓迎。
誰でも安心して楽しむことができます。
※2023年11月現在、砂湯スペース整備のため利用できません。
施設情報 (営業当時の情報)
住所 | 〒874-0023 別府市上人ヶ浜 |
アクセス | JR別府大学駅から徒歩約3分 JR別府駅から亀川方面へ車で約10分 |
営業時間 | 【3月~11月】8時30分~18時(最終受付17時) ※混雑の状況等により、最終受付時刻が早まる場合があります。 |
定休日 | 毎月第4水曜日(祝日の場合は翌日) |
料金 | 1,500円(5歳以上入浴可能) |
駐車場 | 駐車場(未舗装)10台 満車の場合は仮設の駐車場をご利用できます。(12台) |
お問い合わせ | 0977-66-5737 |
HP | 別府海浜砂湯|別府市 |
柴石温泉
柴石(しばせき)温泉は、血の池地獄や龍巻地獄の一帯にある温泉で、かつては醍醐天皇や後冷泉天皇など、時の天皇も訪れたという由緒ある温泉郷です。
地獄めぐりの中では海地獄と並んで有名な血の池地獄はこの柴石温泉にあるのですが海地獄などがある鉄輪地区からは結構距離が離れています。
時々、初めて別府に訪れた方が徒歩ですべての地獄を巡ろうとすることがありますが、距離的に考えるとかなり大変な旅になるので、レンタカーやタクシー、定期観光の周遊バスを利用することをおすすめします。
柴石温泉郷のおすすめ温泉
柴石温泉
利用料金がお手頃な市営温泉ながら、熱さが選べる2種類の内湯に、露天風呂、蒸し湯
さらには貸し切りの家族湯まである豪華な施設です。
古くは鎌倉時代から湯治客が訪れたといわれる歴史のある温泉で、傷治しの湯としても有名です。
自然に囲まれた環境にあるので景色も非常にきれいですよ。
住所 | 〒874-0016 別府市野田4組 |
アクセス | JR別府駅から柴石方面へ車で約20分 別府ICから柴石方面へ車で約15分 |
営業時間 | 【普通浴】7:00~20:00 ※14:00~15:00までの1時間は清掃時間のため、入館・入浴はできません。 |
定休日 | 第2水曜日(祝日の場合は翌日) |
料金 | 大人300円 家族湯2,000円(1時間4人まで) |
駐車場 | 35台 |
お問い合わせ | 0977-67-4100 |
HP | 柴石温泉|別府市 |
いかがでしたでしょうか。
前編では今回紹介しなかった別府温泉、浜脇温泉、観海寺温泉、堀田温泉の特徴とおすすめ温泉をご紹介しているので、良ければ併せて読んでみてくださいね。
訪れてみたい温泉郷がきっと見つかるかも?
別府になかなか来られない方は、自宅でも温泉気分が味わえる入浴剤がおすすめ
豊富な温泉資源に恵まれた別府。別府温泉が好きな人も、別府に来たことがない人にも、いつでも気軽に温泉上がりの美肌を体験してもらいたい! という想いから、ゆーらぼでは別府温泉を自宅でも体験できる、本格派しっとり入浴剤を開発しました。
バスパウダーを見る
ゆーらぼのBeppuオールインワンクリーム、Beppuモイスチャーローションにも配合されているBeppuジュエルウォーター(温泉水)の成分を参考に、
美肌の湯と呼ばれる温泉に多く含まれている天然の保湿成分「メタケイ酸」をたっぷり配合したBeppuバスパウダー。
とろっとした白濁のお湯に包まれれば、まるで本物の温泉に浸かっているよう。自宅にいながらより本格的な温泉気分を味わうことができます。
保湿成分メタケイ酸の効果で、乾燥しやすいお風呂上りにもしっとりもちもち肌をキープしてくれるため、今まで大変だった全身の保湿ケアの手間も軽くなります。
BeppuモイスチャーローションやBeppuオールインワンクリームも併せて使えば、しっとりがより長く続きますよ。
乾燥肌さんにはもちろん、体調や天候によって肌状態が変わりやすい繊細なゆらぎ肌さんにもおすすめのアイテムになっています。
ゆ~らぼのバスパウダーで、自宅にいながら本格的な温泉気分を味わってみませんか?
ゆーらぼではこの他にも、別府の美肌の湯と呼ばれる温泉水(Beppuジュエルウォーター)を贅沢に配合した、1つで6役のオールインワンクリームや、水の代わりに100%ジュエルウォーター使用のとろみ系化粧水も取り扱っています。
ゆーらぼのショップを見る